6000形はライフタウン線開通を目前に輸送力増強と旧型車置きかえのため1980年に登場した。車体は5000形からの流れを汲む3扉ロングシート車であったが、正面デザインのブラックフェイスや一段下降窓の採用など、大幅なモデルチェンジとなった。正にSM分離でさらなる脅威となった国鉄東海道線に対抗し得る新型車両として相応しいデザインであった。
また本形式は主電動機を複巻電動機、制御装置を界磁チョッパ制御とした「省エネ車両」となっている。電気指令式ブレーキが初採用され、電磁直通空気ブレーキの在来車との併結は不可能となった。基本は4M2Tの6両固定編成だが、ラッシュ時の増結用や普通の4連組成用に2両固定編成も新造され、計80両となった。
なお、1982年度製造車より台車の軸箱支持方式をペデスタル式から円筒案内式に変更されている。1992年の1000形導入以降は在来車と同じく新塗装化が進められ、同時に優等列車の8両編成化促進を目的に編成の組み換えが行われた。その結果4連×5本、6連×2本、8連×6本となり2両固定編成は消滅となった。
2016年に9000形が登場して以降は、8連の6連化及び廃車が進んでいる。現在は8連が特急・通勤特急、6連が普通から準急・急行、4連が本線・ライフタウン線の一部の普通で幅広く運用されている。
(上)登場時
(中)2両固定編成車
(下)新塗装車
❏主要諸元
・登場年:1980年
・編成:4両編成・6両編成・8両編成
・車体:普通鋼
・設備:3扉・ロングシート
・制御方式:界磁チョッパ制御
・制動装置:回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
・営業最高速度:110km/h
・起動加速度:3.3km/h/s
・減速度:4.0km/h/s(常用最大)4.5km/h/s(非常)
❏編成表(2020年現在)