8000形は、依然と残存していた2000形・3000形の置き換えを進めるのと、普通列車の6連化を進めるべく2002年に登場した。基本設計は1500形をベースとしているが、厳しくなった経営環境等を反映し、保守軽減・コスト削減を主眼に改良されている。
制御装置は半導体素子にIGBTを用いたVVVFインバータ制御が採用されたほか、パンタグラフにはシングルアーム式が初めて導入された。増備の過程では、前照灯形状や側面窓の小変更、さらにLED表示器・液晶ディスプレイ(LCD)の設置など改良が重ねられた。2004年度からは、ワンマン運転に対応する設備を搭載した4両固定編成も登場した。
このように2015年までに及ぶ増備の過程で8連・6連・4連の様々なバリエーションが製造された8000形は横藤電車の最大勢力として、本線特急から寒川線の普通まで幅広く運用されている。
(上)前照灯が角形の初期車
(下)前照灯が丸形となり、側面窓の一部が固定窓となった後期車
❏主要諸元
・登場年:2002年
・編成:4両編成・6両編成・8両編成
・車体:アルミニウム合金
・設備:3扉・ロングシート
・制御方式:IGBT素子VVVFインバータ制御
・制動装置:回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
・営業最高速度:110km/h
・起動加速度:3.3km/h/s
・減速度:4.0km/h/s(常用最大)4.5km/h/s(非常)
❏編成表(2020年現在)